いやー、いきなり踏み込んだ話だなと思う。
でもこれはバスだけじゃなくて渓流とか湖にも通じる話だから大事な話だし、語らせてほしい。
この特殊性を理解しているかどうかって釣果に思いっきり関係することだから。偏見と言われればそれまでかもしれない。
でもここに気づいて、バスだけじゃなくて色んな釣りで釣果が伸びたし、共有させてくれ。
- キャスティングを繰り返すほど釣りにくくなる
- 遠くに投げると釣りにくくなる
- 他の釣りよりもはるかに軽く小さいものをキャストできる
- 他の釣りよりもキャスティングにアキュラシー(正確度)が求められる
- 深い所を攻めるのに工夫がいる
フライキャスティングの残酷な事実
特に最初の2つは知りたくない事実じゃないかな?人によっては「は?」ってなると思う。
だってそもそも投げなきゃ釣れないし。
ルアーにしろフライにしろ、長い時間水の中にある方が釣れる確率は上がるわけだし。
これね、管釣り(エリアトラウト)から入門した人はホントにここに気づくの時間かかると思う。
渓流でさ、フォルスキャストしたら魚が走ったことない?あるよね。そうなんよ。
魚にとっての脅威って水の外にあるものなのよね。
鳥とか人間とか。水面の上を高速で動くものに対してびっくりするくらいビビる。やつらはいつも鳥に狙われてきたから、本能的なものかなと思うけど。
で、フライキャスティングを思い出そう。
魚の上空で得体の知れない太い糸がひゅんひゅんと高速で舞うわけですよ。
ロングキャストしようもんならフォルスキャストの回数は増えるし、飛び回る糸のエリアも増えるし。
しかもフライフィッシャーってキャスティングに拘りがあるから気に入らないとすぐ投げなおすしね。
魚がスプーク(怯える)しない方がおかしい(笑)。これ、魚を蹴散らしながら釣りしてるんですよ。
いやー今日渋いわ。
うん。それ、あなたが魚を蹴散らしたからね。
上手い人ほどキャストの回数は少ないし、ロングキャストしない。ストーキングを駆使して魚までの距離を近づける。
渓流もバスもこれは通じるところがあると思う。
渓流もバスも出る場所は限られた領域で、フライを長く水につけておく必要がないからね。
ロングキャストを磨くより、ストーキングの技術を磨く方がはるかに釣果が良くなるもんなんですよ。
だって渓流とかダブルホールできなくても釣れるし(笑)
釣りにおいて大事なことはフライパターンでもキャストでもなく、魚をスプークさせないこと。こちらの存在を気づかせないこと。
釣り人の存在に気づいてない魚は割と簡単に口を使うもんだから。
この大原則を守って釣りをすれば、渓流だろうがバスだろうが確実に釣果は上がる。
フライフィッシングの特殊性にまつわる事
んで、次に後半の3つについて。
- 他の釣りよりもはるかに軽く小さいものをキャストできる
- 他の釣りよりもキャスティングにアキュラシー(正確度)が求められる
- 深い所を攻めるのに工夫がいる
これは実は全部が関連してる。
まず、ルアーをイメージしてほしい。スピナーベイトとかそういうの。
あれ、でかいよね。存在感あるよね。んでもって重いからすぐ沈むよね。
フライからするとルアーってありえない大きさと重さなんですわ。
喰うか喰わないかは別にして、魚からはすぐに気が付くよね。大きいから水を押してくれるし。
重いからすぐ沈んで魚のレンジまでルアーを届けられる。深い所でもしっかりアピールできる。
フライはこれの真逆だと思っておくといい。ルアーに比べてありえないほど小さく軽いのよ。
小さいってことは水押しが少ない、波動が出ないってこと。存在感が薄いってことなの。
けど魚が吸い込んだ時に小さくて軽いから、違和感が少ないってこと。
少し強引かもしれないけど、比較してみるとその強みと弱みが見えてくるのよ。
ルアーは一発で気づかせるアピール力がある。フライはアピール力はものすごく低いけど、小ささと軽さから偽物と見破られにくいんじゃないかと思ってる。
そ、フライはバスが気づけばバイトまで持ち込める可能性が高いんじゃないかって話なの。
花束を想像してほしい。でかい花束に一本だけ造花を入れる。
その造花が大きければ大きいほど違和感として目に入ってくる。つまりは目につく。けど偽物ってバレやすい。
逆に造花が小さいと他の本物に紛れてしまって違和感は感じない。バレにくいけど、どれが造花なのかマジでわからない。アピール力がないってことなのよ。
で、話を戻そう。存在感の薄いフライを魚に気づいてもらうためにどうすればいいか。そうだよね。
魚の目の前にフライを落とす必要があるよねって話。つまりはピンポイントキャストが必要になるよって話なのね。
ルアーのそれよりもよりタイトに落としたいという現実があるの。だからこその”他の釣りよりもキャスティングにアキュラシー(正確度)が求められる”なのよ。
バスフライフィッシングって実は結構繊細な釣りの部類に入るんだと思う。
渓流の叩き上がりの釣りをやってる人が広いプールのミッジングやろうとすると面食らうよね。ルアーからみたフライのバス釣りってそれに近いことがあるわけよ。
それってさ、ちょっと玄人感ない?フライフィッシャーとしてもう一段上の釣りをしてる感ない?ないか(笑)。
またどこかで話そうと思うけど、この辺の話が大原則としてあるわけよ。
でその効果を高めたり薄めたりするためにどういうサイズのフライを使うか、フライの種類はどうするか、どんな水質で釣りするかとかのバランス感覚が必要になるわけ。
沈める釣りの一番の敵
最後にこれは書くべきか悩んだ話だけど”深い所を攻めるのに工夫がいる”ね。
まず、フライを沈めれば沈めるほどアピール力は下がると思っておいた方がいい。暗いところで小さいものは見にくいでしょ?
何が言いたいかっていうと、軽くて小さいものは深い場所ではより存在感を無くすって話。
だから駄目ってわけじゃないけど、存在感が薄いなら何度もそのレンジをトレースしたり(シンキングライン)、一定の水深で長くフライを止めて置いたり(インジケーターの釣り)、フライそのものを大きくしたり、目立つ色を使ったりって工夫が必要になる。
そのためにシンクレートの高いシンキングラインで何度も打ち返したり、重くかさばるフライを一生懸命にキャストすることも必要かもしれないね。
そして一番の大敵は実は自分自身のメンタル。
水中の見えない領域って想像ができないから自分の釣りに自信が持てないのよ。
ここほんとに魚いるのかな、この棚(レンジ)で合ってんのかな、フライ合ってんのかなって迷いが生じるからね。
最後に
長年やってて思うけど、
フライってさ、サーフェイスもしくはサブサーフェイスの釣りが一番効率的なんだと思う。
それを成立させているのは「魚より上にフライが通る時には逆光になって結構目立つ」って事実。
フライって釣れるときと釣れない時が割とはっきりしているのもこれなんじゃないかなって勝手に思ってる。
つまりは魚が上を向いているかどうか。上を意識してるかどうか、みたいな。
んー。やっぱ最後の深いところ云々の話はだいぶ私見が入ってる感じがするね。
実際、みんな思ってるはず。管釣りはしっかり沈ませた方が簡単に釣れるけど!?ってね。
確かにそう。深く沈ませた方が魚は安心して口を使える。水面付近って魚にとってリスキーな場所だから。
けどね、管釣りでインジケーターフィッシングが成立するのはやっぱりそこに魚がいるってわかってて、反応がすぐに返ってくるから。メンタルへの影響が少ないから。だからさ、
天然湖でインジケーターフィッシングで成果を出してる人まじで尊敬します。
以上、今日も独り言でした。
良ければ、こんなのどうぞ^^