まずは結論。
あなたが思うよりワンサイズ大きいフライを選ぼう。もし30〜35cmの魚を狙っていきたいならね。
ポッパーやバスバグなら4番ないしは2番だし、沈める場合も小さくても8番までかな。
50upを釣ったフライは大体この辺のサイズ。沈めて釣った50upのフライは確か6番だったかな?
いやね、フライフィッシャーの使うフライ、小さすぎやしません?まさかとか思うけど12番とかのニンフや使ってない?
ギルや子バスのアタック多すぎて困ってるとか思ってない?
バスのサイズが上がらないって思ってない?
魚種によって餌のサイズ、違うよね?
ってなわけでは、今日もぶつくさと独り言。
まずさ、魚種によって食べやすい餌のサイズが違うよね?渓流魚だと虫がメインになるから14番前後だよね。トラウトが餌にしてるサイズって基本小さいんですよ。
で、バスはどうよ?
バスって多分口に入るものなら何でも食うけど、ある程度の大きさの、ゆっくり動くものが餌としては良いわけね。
ザリガニが大好物って聞いた事あるけど、あれはさ、バスからして食べやすい上にボリュームもあるのよ。
魚にとって食は生存に思いっきり関わってくる事なんだ。俺ら人間の「今日何食べる?」みたいな悠長な次元ではないのね。
いかに少ない労力で、効率よくエネルギーの高いものを食べるか。
ここに尽きるのね。
だから釣りを考える一つのヒントは
魚の餌より少しだけ大きなサイズにする。
魚の餌より少しだけ速くあるいは遅く動かす。
この少しってのが肝なんだと思う。渓流でもバスでもこの意識は大事。
同じようなサイズの餌がたくさんあれば、ボリュームのある餌がいいよね。
速く動かせば、他の餌より目立つし、ゆっくり動かせば、他の餌より食べやすいってことになる。
けど、本物からズラしすぎると違和感になるから、そのバランス感がいるけどね。
とはいえさ、ベイトのサイズより大きなフライって結構キツく感じるかもしれない。ルアーってバスにアジャストしたサイズ感なんだと思う。
小さいワームからビックベイトまであるけど、標準的な大きさは10cm前後じゃないかな。有名なゲーリーの4インチワームでも6〜7cmってとこ。
フライからしたらデカいよね。
これは余談だけど、ギルを餌にしてバスを狙う時、15cmとかのギルより7〜8cmのギルの方がヒット率が高いらしい。
昔、ムーチングの人に教えてもらった。バスにとって食いやすいギルのサイズがあるんだろうね。
水押しの効果
バスの食べやすいサイズに合わせる以外にも意味はある。それは視覚効果と存在感。
フライが大きくかさばるようになると、水中での存在感が増すから魚に気づいてもらいやすくなる。
ルアーの世界ではよく言われる「波動がー」ってやつ。
フライはどうしても直線的な動きしか出来ないし、マテリアルが柔らかいから水を押しにくい。
だからさ、ブラインドの釣りをする時は特に、かさばる大きなフライから使うといいのよ。
バスが気づかない事には、ナチュラルがどうとか小さくて軽いからどうとか言ってられないしね。
ただのゾンカーよりもマドラーゾンカーの方がアピールが高い。
光る素材を入れるより水を含んでくれる素材(例えばエッグヤーン)を入れた方がアピール力は高いんじゃないかな。
ストリーマーよりもカップのあるポッパーやバスバグの方がアピールが高いって事。
水をかむフライがいいんだ。
んでアピールが高い、いわゆる強いフライは何らかの反応を得やすいのよ。魚のチェイスやスプーク、子バスやギルのバイトもね。
これは釣りする上でとても大きなヒントになる。
ついでに言っとくとフライのデカいはルアーの小さいだから、2番程度のフライまでなら大きすぎるって気にする事ないんじゃないかな?
最初に書いたけど、30cm以上のバスを狙うなら、トップなら2番、4番、沈める場合なら4〜8番がフライの最適サイズだと思う。これは、自分のタックルが6、7番のロッドっていうのも関係してるけどね。
25cmから50upのバスまで対応してくれる。何よりキャスティングに負担がない。
釣りを可視化する
人間からフライが見やすいっていうデカい効果もある。見えてるとキャストのアキュラシーとか、フライを引くコースとか、やっぱり丁寧になる。
見えてると、ハッキリとミスってるのがわかるからね。そ、フライが見えないと なんとなく になりやすいのよ。
ストラクチャーの近くでリトリーブスピードを変化させたり、じっと止めたりする、いわゆる誘いって大事だよね。
この時、どういうアクションでフライが動いてるのか、ラインを手繰るとどれくらいフライが動くのか。
これを知ってると、沈ませたり、オーバーハングの奥の奥でフライが見えなくても応用が効くからね。
魚を寄せる能力
バス釣りの定番でマドラーミノーがあるけど、あれは決して最初に結ぶフライじゃないのよ。
30cm以上のバスにとって、10番のマドラーミノーは小さくて、積極的に食いたいサイズじゃないと思うのね。
あーゆーフライはバスがそこにいるってわかってるケース、見えバスの時なんかに効果がある。
小さいから、バスから警戒されにくい。あれってオヤツ食う感覚に近いんじゃないかな?目の前来たしとりあえず食っとくか、みたいな。
そ、魚を寄せる能力が低いのね。
子バスやギルがよくアタックするのは、小さい魚にとってちょうど食べやすい、目立つサイズだから。
小さい魚にとって、マドラーミノーはボリュームのある餌でも30cmのバスにとってはそうでもないのよ。
魚のサイズに応じて、ちょうど良い餌のサイズって変わるからね。
15cmより小さなギルがかかるようならフックサイズが小さすぎると思っといた方がいい。
ま、当たり多いと嬉しいけどね。
バスのフライっていえばポッパーやバスバグだけど、あれってホント良く出来てる。
小振りなくせして、バスに気づかせる能力がとても高いのよ。マッディウォーターでも問題なく使える。
しかも程よい大きさでバイトまで持ち込みやすい。
経験上言えるけど、サイズが上がらない時ほどポッパーが強いよ。朝夕の薄暗いタイミングでフレッシュな魚を探すのにも向いてる。
寄せてくる能力が高いのよ。
バスバグはフライそのものの横幅も大きく出来る。ボリューム感を出せるわけ。
水をきっちり押せるのに軽いっていう美味しいとこ取りが出来る。自分の好きなようにフライをカスタマイズ出来る。
ポッパーはその小ささとポップ音の大きさという二面性が大きな武器だろうね。故西山徹さんが本で書いてたけど、黒のポッパーの6番とか4番ってほんとに強い。
ただし、例外もあって、ハイプレッシャーのクリアレイクでは、ポップ音でバス逃げるのね(笑)
だから、クリアレイクではフライを沈ませるし、フライサイズも落としていく。
だってクリアだったら多少小さくてもバスから見えるもん。そ。場合に応じてサイズを変えていけば良いのよ。
他より小さくてトロい、を演出してやればいいのね。さっきいった、ついで食い、オヤツとしてフライを見せてやるわけ。
魚を探すために
このブログでは目で見える領域で見える大きなフライで勝負することを強調してるんだけど、それは魚の着き場を探す為なの。
フライはブラインドの釣りが苦手だから、魚を探す方法をたくさん知ってた方が良いわけよ。
フライでバスやる時にやりがちなのは8番のマドラーミノーとか、それより小さいサイズから釣りをスタートすること。
ベテランはそれでいいと思うけど、バスを始めたばかりの人は釣れ方が偶発的すぎて、混乱すると思うよ。
ほとんどが子バスだろうしね。時々30cmオーバーも掛かるけど、釣れた経験が、その点と点がなかなか結びつかないんじゃないかな。
魚の居場所が分かれば、後はフライに食えばそれが正解だと思う。
ただ、最初から小さいフライを使う事は効率がかなり悪い。
最後に
小さいフライは魚を寄せる能力が低いから、ピンポイントにキャストする必要が増す。
一回で気づいてもらえないかもしれないからキャスト回数も増やす必要がある。
そして1番の問題は実はレンジ(棚)
近くをフライが通れば食うんだけど、その近くってのは3次元で考えなきゃいけない。
平面上ではピンにキャスト出来ていても魚のレンジと違ってたら、魚から遠いって意味になる。
ま、この問題はサーフェイス、サブサーフェイスで釣りする限り、フライでやる限りは避けては通れない問題なんだけどね。
だからいつかも言ったけど、フライパターンよりもサイズよりも何より
フライで釣りやすい場所、タイミングを知る事が重要になってくるんだけどね。
今日はサイズについての独り言だったし、フライパターンについての独り言もどっかでしたいなぁ。
最後までありがとうございました。